会社が知っておくべき初めての外国人採用③外国人は「安い労働力」なのか?

2019年05月15日

初めて外国人を採用する会社は、「安い労働力」として外国人をとらえることがあります。


実際にあった、ある社長さんとの会話をご紹介しましょう。

私:給料が月額17万円というのは、安すぎませんか?

社長:なんでや?

私:高校卒の新入社員ではないですよね。大学卒ですよ。

社長:いくらならいいの?

私:御社が大卒で採用した新入社員と同じくらいでないと。

社長:そんなに払うなら、わざわざ外国人を雇う意味がないだろう。

   それだけ払うなら、日本人を雇うよ!


このやり取りの後、社長が苦笑いをしたことは、想像に難くないでしょう。

この社長さんは、日本人の採用がうまくいかないから、外国人を初めて採用しようと考えていたからです。


外国人との雇用契約において、給与その他の条件は、日本人と同等以上にしなければなりません。初めて外国人を採用する会社では、この点をしっかりと理解しておきましょう。

日本人の待遇「以上」ですから、「同じ」でよいのです。下回る待遇はダメです。


それでも、「どんな給料を払おうと契約自由の日本なのだから、関係ないだろう」と異論を唱える方もいるかもしれません。


しかし外国人の場合には、そう簡単な話ではないのです。


確かに、給料をいくら払うかは自由かもしれません(最賃以上ならば、という前提)。

ところが外国人の場合には相応の待遇でないと、「御社で働くためのビザ(在留資格)」が下りないのです。雇用契約書もしっかりと、出入国在留管理局(通称、「入管」)がチェックします。


もう一度確認しておきましょう。


外国人の待遇は、日本人と同等以上でなければ、「御社で働くためのビザ(在留資格)」は下りません。


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